視点
益田市発―健康づくり・健康長寿社会に向けたまちづくり
牛尾 郁夫
1
1WHO西太平洋地域事務局
pp.842-843
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100502
- 有料閲覧
- 文献概要
元気で長生きはみんなの願いです.この願いに行政はどう応えるか,高齢者人口が急速に増加していく中で,これからの行政の最大の課題と言ってもよいと思います.
益田市は人口約5万人ですが,高齢化率はすでに26%を超えました.健康であることは市民一人ひとりにとっても,市民福祉の向上を目指す行政にとっても,一段と切実な課題となっています.
本市は,昭和55年当時の厚生省から打ち出された「国民健康づくり運動」をきっかけに,市民運動の一環として健康づくり活動を推進してきました.中でも,地区組織育成に力を注ぎ,最初は人口の小規模地区を選定して健康づくりの組織を設立し,以後年次的,計画的に組織づくりを進め,平成10年には14の地区組織を束ねて健康づくり連絡協議会,さらに平成12年には健康ますだ21推進協議会へと発展的に改組してきました.こうした25年間にわたる健康づくり事業の経過の中で,今や健康づくり運動は世代を問わず,市民的課題として市民一人ひとりの意識の中に根づいています.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.