新 病院建築・43
熊本市立熊本市民病院の設計
牧野 芳直
1
,
古賀 宏右
1
1(株)汎建築設計事務所
pp.617-623
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207520
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はじめに
昭和21年病床数76床で開設された本病院は現在まで幾多の変遷,増改築を重ね,今回工事前には病床数246床,延べ面積約8,000m2,6棟の総合病院となっていたが,建物のプランや広さが,医療技術の進歩に質的量的に対応できず,施設全体の老朽化が進み,防災設備も不備なところがあり,公的病院としての機能に問題をなげかけていた.
当初,基本計画を作るために病院を訪れたとき,外観・内部ともかなり建物が傷んでおり,施設全体の狭さが目立ったが,医師をはじめ院内各部門の方々と打合せを進めていくと,今までの不満足な診療施設のなかで熱のこもった仕事をされていることが良く分かり,「良い医療をしなければならない.そのために良い医療施設を要求する」ことが,あらためて認識させられたわけである.
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