レポート
WHOの「ヘルス・プロモーションに関する憲章」
郡司 篤晃
1
1東京大学医学部保健学科保健管理学
pp.797-802
発行日 1987年11月15日
Published Date 1987/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207576
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1.オタワ憲章の経緯と位置づけ
1986年11月17日から21日まで,WHO及びカナダ政府,カナダ公衆衛生協会の主催による国際会議が開催され,「ヘルス・プロモーションに関する憲章」を採択した.この憲章の位置づけは次の通りである.
現在WHOは「2000年までにすべての人に健康を」というスローガンの下に諸活動を展開しており,1978年9月には,アルマ・アタにおいてプライマリー・ヘルス・ケアに関する宣言を行った.しかし,これは主として開発途上国を対象としたものであったのに対し,今回のヘルス・プロモーションに関する憲章は,その前文にもある通り,主として先進工業国を対象にしたものである.そして,これこそが,これらの国々における新しい公衆衛生であるとするのである.
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