連載 とらうべ
ハッピーファクターを探そう―WHOヘルスプロモーションの視点から
助友 裕子
1
1順天堂大学ヘルスプロモーション・リサーチ・センター
pp.785
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100269
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- 文献概要
「健康な○○づくり」,あなたならどのような言葉を入れたくなりますか? ‘からだ'‘こころ'‘ライフスタイル'‘自分'‘病院'‘家庭'‘まち'‘ひと'……多様なケースを想像(創造)しながら何かを健康にしてゆくプロセス,それがヘルスプロモーションです。
WHO(世界保健機関)は,1986年に提唱したオタワ憲章のなかで「ヘルスプロモーションとは,人々が自らの健康をコントロールし改善することができるようにするプロセスである」と定義しました。ここでいう‘自らの健康'とは,健康観(=健康とは何か)のことです。健康に対する多様な価値観を受け入れられるような優しい社会づくりへのメッセージが込められているような気がします。オタワ憲章ではそのための3つのプロセス(唱道advocate・能力の付与enable・調停mediate)と5つの活動方法(健康的な公共政策づくり・健康を支援する環境づくり・地域活動の強化・個人技術の開発・ヘルスサービスの方向転換)があげられています。
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