特集 死と公衆衛生
淀川キリスト教病院のターミナル・ケアの実際
柏木 哲夫
1
Tetsuo KASHIWAGI
1
1淀川キリスト教病院
pp.522-525
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207092
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ホスピスが,日本で一般の人々に対して初めて正式に報道されたのは昭和52年であった.この頃からターミナル・ケアや死の問題が,医学や看護の分野で働く人々の間のみならず,一般の人々の間でも関心をひくようになった.
死をタブー視し,忌み嫌う傾向の強い日本人の国民性を考える時,日本においてホスピスがはたして根付いていくのかどうかは今後の課題である.しかし,1984年4月に淀川キリスト教病院にホスピスがオープンしてから1年後の現在,ホスピスケアは今後ますます必要になるというのが私の実感である.一人の患者の場合を通して,具体的にホスピスケアについて述べてみたい.また当院のホスピスの簡単な歴史にもふれてみたい.
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