特集 痴呆性老人のケア
痴呆性老人関連の社会資源
細矢 次子
1
Tsugiko HOSOYA
1
1東京都板橋ナーシソグホームハーフウェイハウス室
pp.385-393
発行日 1983年6月15日
Published Date 1983/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206715
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
痴呆性老人については,固有の社会資源は非常に少なく,公的制度によるサービスに限れば,地域によっては,ほとんどないといってもよいくらいである.社会資源といえば,問題の解決のために必要な,そして動員,利用できる制度,技術,機関,施設,資金,物品,集団および個人などの総称であるが,痴呆性老人固有の社会資源は,未だモデル的試みの段階であり,関連の制度の活用,既存の制度の対象の拡大,または新しい社会資源を創り出していかなければ対応できない.
図は東京都福祉局発行「東京都の老人福祉施策の概要」所収の図に,老人保健法の事業を組み入れた「老人福祉施策の体系」である.年金,住宅,施設,リハビリテーション,医療,仕事のことまで,老人の様々な状況に合わせて施策が立てられている.「健康」の部の点線で囲った部分が痴呆性老人固有の施策であり,都の単独事業である.手当などは各県区市町村によりまちまちである.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.