資料
行政からのプライマリ・ヘルスケアへのアプローチ(3)—成人病対策,食事指導の面から.松戸市の例
太田 重二郎
1
,
津田 真
1
,
椎名 香取
1
,
浅野 恵子
1
,
早坂 志津子
1
,
田口 明子
1
,
吉岡 静枝
1
Jujiro OHTA
1
,
Makoto TSUDA
1
,
Katori SHIINA
1
,
Keiko ASANO
1
,
Shizuko HAYASAKA
1
,
Akiko TAGUCHI
1
,
Shizue YOSHIOKA
1
1松戸市保健衛生部
pp.850-855
発行日 1982年12月15日
Published Date 1982/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206629
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成人病予防対策の根幹は,病気になる可能性をもっている人の生活指導にある.住民の病気になり易い習慣を住民自ら改めるという意識をもたせることが必要である.成人病予防はあくまで住民自身が責任をもち,医師・保健婦・栄養士が行動するのではなく,行動は住民自らが行うべきもので,医師・保健婦・栄養士はその動機づけをさせ,その行動を援助するだけである.
日野原1)は,成人病を治すのは医学の知識ではなくて,患者に自分の習慣を直させる以外によい方法はないといい,このためには患者やその周辺の人々に健康教育をして,新しい実践活動を広げなければならないといっている.福井2)は,プライマリ・ヘルスケア(PHC)における栄養について,成人病患者のプライマリ・ケアの中で栄養は重要な役割りを占めており,その中で次の問題点をあげている.中高年者の男性が体を動かす仕事をあまり行わなくなってきたときの栄養確保の問題,定年退職後の年金生活期間が平均5年といわれる中には,食生活にその謎があるのではないか,食事時間の間隔が5時間より短かくなると,蛋白質とエネルギーをはじめ栄養のバランスがとりにくい.特に朝食を欠くと夕食の負担量が多くなる.
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