研究
東北住民の循環器検診後の管理成績における統計学的研究—(第2報)血圧・眼底直像鏡所見・右脚ブロック・尿糖成績の分析
土屋 真
1
Shin TSUCHIYA
1
1宮城県大崎保健所
pp.427-431
発行日 1982年6月15日
Published Date 1982/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206541
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
地域における循環器検診は量質ともに充実してきたが,管理面ではいまだ不十分な市町村が多い.筆者は長年従事した農漁村住民の検診成績から,経年的変化を把握し,地域差と脳卒中・高血圧・心電図・他との関係を追求してきた.とくに宮城県北の3モデル町では,40歳以上対象者の管理カードに記載された毎年の成績から,標本の情報誤差を小さく出来たと考えている.
かつて散瞳剤を点眼し直像鏡で両眼底をみた所見も,「無散瞳カメラ使用の一眼底時代」になってみると得難いものになった.このように両眼底直像鏡法を行っていること,全住民の検診成績のカード管理を行っていること,対象数が多いこと,などから比較的良い成績を得られたと思う.前回すでに報告1)したように,Hamiltonらの性年齢補正scoreからみても,脳死の低い漁村の血圧水準が農村より低くないことを確かめえた.今回はさらに原点に返って検討し循環器成績の分析を行いたい.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.