調査報告
地域における老人の受療の実態
大国 美智子
1
,
久池井 暢
2
1近畿大学公衆衛生学教室
2大阪府衛生部
pp.648-653
発行日 1977年9月15日
Published Date 1977/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205465
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まえがき
老人の保健医療対策については,早急な対策がのぞまれているにもかかわらず,その歩みは遅々としている.老人医療費公費負担制度によって,経済的理由による問題はかなり取り除かれたけれども,慢性的な疾患を有する老人にとっては,今なお,多くの問題が未解決のままである.殊に,地域保健とか在宅ケアーなどについては,各地で種々の試みがなされているが,実在するニードに比し,積極的に実施されているサービスは極めて部分的であり,容易には進展しない現状である.その理由には種々あるが,医療機関との関係は,避けることのできない一つの課題であるといえよう.そこで,筆者らは,老人の受療の実態について知るべく,次の調査を行った.
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