発言あり
学際的研究
ね
,
ら
,
な
,
つ
,
そ
pp.515-517
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205229
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大学のあり方をめぐって
最近,学際的研究とか境界領域研究とかという言葉を見聞することが多い.これらの言葉の発生学的辺縁を考えると,どうも,従来問題とされ,大学紛争の原因のひとつとも考えられた,硬直化した講座制が反面教師となっているようなふしがある.また,従来の大学制度の中で,いわゆる象牙の塔とされた苔むした砦は,教授会を中心とした学部の閉鎖性であり,よければよいなりに,腐敗すればなおさら腐敗したなりに,開放されないまま密室の中で,それだけのことに終わってしまう治外法権的存在ででもあったのであろう.
純血は純血として保存されるにせよ,いずれにしても,かかる隔離集団においては,近親相姦的奇形現象が出現してもさして珍しいことではなく,あるいは集団としての分化・発展・統合が不可能になる恐れも感じられる.
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