特集 保健と福祉におけるニードとデマンド
地域医療計画における医療需要の測定方法
安西 定
1
1厚生省統計情報部衛生統計課
pp.325-331
発行日 1976年5月15日
Published Date 1976/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205186
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Ⅰ.地域医療計画の必要性
すべての国民に,予防からリハビリテーションまで一貫した医療を確保する体制を確立するためには,地域の自然的,社会的条件に即した地域医療計画を策定し,積極的にその推進を図ることが必要であるとの指摘や,また,ヘルスマンパワーの養成,公的投資,公的助成などの充実強化のために,さらにこれらの諸資源が有機的な連携のもとに,真に有効にその能力と機能を発揮するよう,システム化を進める必要があることなどが,すでに昭和49年に医療審議会や社会保障長期計画懇談会などにおいて要望されている。
増大する医療需要や医療技術の進歩,医療費の高騰,医療担当者の不足,救急医療,へき地医療,難病などの特殊疾病医療に対するニードの増大とその確保問題等々,現在のわが国の医療事情は極めて深刻である.これを打開する道としては,まさに先に述べた要望・意見にしたがって具体的な医療計画を立てて,長期的な展望のもとに各種の施策の推進をはかる必要があると考える.
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