連載 図説 公衆衛生・2
ライフサイクルと保健医療需要
安西 定
1
,
高原 亮冶
1
,
川口 毅
2
1厚生省統計情報部衛生統計課
2国立公衆衛生院疫学部
pp.77-80
発行日 1977年2月15日
Published Date 1977/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205329
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
出生から死亡までの一生涯を通じて,私たち人間は,全く同じ健康状態を維持し続けることは不可能である.私たちの健康状態には,年齢とともに進行する老化,年齢特性による疾病に対する感受性・免疫性の変動や,自然的,社会的環境に対する感受性と抵抗性の変化がある.そして最終的には死亡するわけである.
したがって,各個人においても年齢,性,職業などによって健康状態は変化し続けるものであり,その生活史を通じて多彩な要因によって健康状態,疾病伏態を生み出していくものであるといえる.このような個人の健康状態,疾病状態,受療行動,保健衛生に対する意識などに最も適合したヘルスサービスが,一生涯を通じて随時行われることが必要である.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.