病院建設の基本問題・9
地域の医療需要と施設計画—4 住宅団地の産科施設
伊藤 誠
1
1千葉大建築計画学
pp.95-101
発行日 1969年1月1日
Published Date 1969/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203547
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はじめに
1.大都市周辺における住宅団地の建設は年々大規模化しつつある.それに伴って,教育・購買・その他の地域施設についても,生活環境の充実という観点から,ようやく行き届いた配慮がなされるようになってきた.しかるに,医療保健関係の施設は,筋道だった計画という面では,やや取り残された形になっているのが実状である.
ことに,住宅公団が建設する団地の入居者は比較的年齢の若い家族によって占められ,それゆえに既成住宅地とくらべてはるかに高い出産率を示すことが知られていながら,出産施設を特に計画的に扱った例を聞かない.手がかりとなるべき基礎資料を欠いていたことからやむ,をえなかったとも言える.
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