特集 二交替制看護を追う
疲労と二交替制
市川 幾恵
1
1昭和大学医学部附属病院看護部
pp.340-343
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901776
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はじめに
夜勤といえば,均等三交替制の日勤,準夜,深夜という時間帯を勤務するのが主流である.そして夜勤は食事時間,睡眠時間の不規則化や胃腸障害,慢性疲労の原因となって生体リズムに反することは経験的にも明らかである.
夜勤が看護婦の生体に及ぼす影響についてはすでに多くの検討がある.看護婦の退職理由のなかに「夜勤が辛い」「体力的に夜勤を続ける自信がない」「もっとゆとりのある生活がしたい」などの声がいつも聞かれていた.週休二日制となり労働時間は週40時間にはなったが,増員なきこの制度はわれわれに労働増加を余儀なくしている.さらに医療の高度化は看護業務の高密度化であり,それは看護需要の増大でもある.しかし病院経営はかってなく厳しい時代を迎えている状況であり,コスト削減を目指しつつケアの質を向上させてゆく方法を探ることが看護管理者の課題である.
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