特別寄稿
阿賀野川水銀中毒事件の判決をみて
村松 博雄
pp.712-713
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204385
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「ネコでも,イヌでも,せつのうなれば相手にかぶりつく.金もない,職もない,働きたくても身体をこわされている.そのうえ政府はあのザマ.黙っていたら国民のいのちはいくつあっても足りない.ひと握りの財閥にみんな殺されてしまうんだ.これをこのままにすれば,日本はくらやみになる.第三の水俣病を起こさないように,どうか公正な,本当の判決を出していただきたい」
新潟地裁で開かれた阿賀野川有機水銀中毒事件(新潟水俣病)の最終弁論で,原告の桑野忠吾さんはこう訴えていた(9月23日 朝日新聞).
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