厚生だより
阿賀野川水銀中毒事件
S
pp.59
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203813
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昭和43年9月26日,阿賀野川水銀中毒事件について,科学技術庁が発表した政府の技術的統一見解に基づいて,厚生省は"本疾患の発生には,昭和電工鹿瀬工場の事業活動に伴って排出されたメチル水銀化合物が大きく関与し,本中毒事件発生の基盤となっているものとみて,今後公害にかかる疾患として措置を行なうこととする"という見解を明らかにした.これは熊本県水俣市に発生した,いわゆる水俣病に対する見解と同時に行なわれたものであるが,同年5月のイタイイタイ病に関する見解についで,公害にかかる疾患として2度目のものである.熊本県水俣市に発生してから10余年,新潟からでも4年の歳月がたった.阿賀野川水銀中毒事件について統一見解が示されるまでの経過を追ってみよう.
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