講座
婦人労働(2)
嶋津 千利世
1
,
原田 二郎
2
1群馬大学教育学部
2杉野学園女子大学短期大学部
pp.435-438
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204295
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肉体的荒廃 機械制生産の発生と併行して婦人・児童労働があらわれると,ほかのすべての産業部門でも婦人や児童の労働がひろくあらわれる.しかも,機械の発達のおくれた産業部門,たとえば炭鉱などでは,婦人や年少者の労働は,機械とともにではなく,機械のかわりとしてつかわれる.婦人や年少者は機械よりもやすい自動機械として利用された.
また,機械の利用によって実現した夜間労働という「あさましい制度」(この現代版が24時間都市構想であろう)のもとでの労働は,児童や少年の発育をとめたり,婦人労働者を実際の年齢よりも早くふけさせる.また,機械のもとでの労働強化にさらされた婦人労働者のあいだには,異常の出産や生理が大量にあらわれる.幼児の死亡率も増大する.マルクスは,『資本論』のなかで,イングランドその他の幼児死亡率を掲げたうえで,その理由をつぎのようにのべている.
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