特集 保健婦
実践の看護を考える
白鳥 邦久
1
1国立公衆衛生院専攻課程衛生数育
pp.370-371
発行日 1971年6月15日
Published Date 1971/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204280
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1.実践の看護学
わたしは看護学を総合的な実践の科学ではないかと思っています.しかも自然科学と社会科学の両側面に立脚する知識の体系であって,人間生態学的立場に立って看護を考えるべきであると思います.総合的な実践の科学としての看護学は,環境とのかかわり合いにおいて生活の合理化を目標としてとらえることができます.そこで,その目標に向ってなされるすべての努力が看護活動(保健支援活動と呼んでもいいような気がします)であると,思います.
総合的な実践科学とは,いわゆる分析的研究によって成果の上っているいろいろな基礎科学にのっかって,それぞれの学問領域をはみ出してひとつの共通目標(環境とのかかわり合いにおいてとらえられる生活の合理化)に向つて,目的体系で整理されるべき知識の体系であると思います.
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