特集 予防接種の事故
実施担当者の立場からみる予防接種
曽根田 義男
1
1品川区医師会
pp.157-160
発行日 1971年3月15日
Published Date 1971/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204221
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東京都においては,医師会が予防接種の実施業務を委託されてから,既に7年になる.その間,種々な事件があったが,最近では種痘禍をめぐる被接種者の賠償問題がとりあげられていた.
偶々品川に予防接種事故が起こり,3種混合ワクチン接種の翌日,乳児が死亡する事例が発生した.マスコミがこれをとりあげ,警察が刑事事件として司法解剖にまわしたため,全国医師会の注目するところとなって,全国的問題にまで発展した.前者は被接種者の賠償問題を重点として論議が展開され,後者は医師,医師会の接種者側の責任所在の問題が中心となった.
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