特集 食品の汚染とその対策
集団給食におけるコールドチェーン
久保 謙爾
1
,
高島 春吉
2
1サンケイ新聞年鑑局市場調査室調査課
2近畿大水産学科
pp.337-339
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203892
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はしがき
最近わが国で,1年間に供給される生鮮食料品は,魚介類を含めてザッと3000万トン,このうちコールドチェーンを通すべきだと考えるもの70%に対し,実際に通しているものは,牛乳および魚類を主として10〜15%にすぎない.しかし,今後10年たらずの間に2000万トン以上の生鮮食品がコールドチェーンを通すことになると思われる.
集団給食においても,米・麦などの主食を除くかぎり,調理の素材は生鮮食料品である.しかも生鮮食料品が持つ極時性,極地性は価格と流通量を激しく変動させる要因である.給食業界でも,これらの問題の対策を迫られ,食材の仕入れと品質保持をコールドチェーンに期待するところが大きい.そこで,給食の材料費で5割弱,種類では8割をしめる生鮮食料品中特に問題となる"魚"を中心に,コールドチェーンの観点から集団結食と衛生管理について若干の考察を試みた.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.