特集 これからの学校保健
論点
学校保健の発展を阻むもの
痛感する保健教育を支える"人"の少なさ
富田 龍夫
1,2
1日本医師会学校保健専門委員会
2日本学校医会
pp.193-195
発行日 1968年4月15日
Published Date 1968/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203654
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はじめに
学校保健は学校における保健管理と保健教育とに大別されるが,両者は互いに有機的に連繋したものでなければならないことはいうまでもない。私は学校医としての立場,すなわち一学校保健技術者としての現場の立場から考えてみたが,学校保健をすすめていくうえでの種々の困難な点はまことに複雑多岐にわたっていることを,あらためて見直さざるをえなかった。学校保健の構成,人的組織,物的資源および行政機構の諸問題など,いずれをとりあげても大きな壁に突きあたる。学校保健の重要性に対しては誰ひとり反対を唱えるものはいないのに,その実施実践面においては寒心にたえないものがあるのはいったいどう解釈すればよいのであろうか。
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