講座 地区診断—よりよい現場活動の展開のために・4
社会的・文化的特性の分析・2—生活構造の調査技法
柏熊 岬二
1
1大正大学文学部社会学教室
pp.512-516
発行日 1966年9月15日
Published Date 1966/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203341
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前号では公的情報源,主として官庁統計資料から地区の生活構造特性を理解する方法について解説した。いわば2次的資料(second-hand data)の利用である。これは,すでに存在する資料・文書・数字を使うのであるから非常に簡便であり,作成された目的を十分に認識し,その範囲内で利用するのであれば有効でもある。しかし,これらの資料の多くは限られた行政目的に従って作成されていることが多いので,それだけで地域社会もしくは地区住民の生活構造を分析しようとしても無理である。不足を補なおうとすれば,一次的資料(first-hand data)を収集する以外にはないであろう。本号で述べるのはこの点に関する方法論である。
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