特集 清掃事業の現状と将来
日本人の発育について(その1)
沢田 芳男
1,2
1熊本大学
2熊本大学体質医学研究所
pp.276-285
発行日 1964年5月15日
Published Date 1964/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202826
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はじめに
発育,発達,成長などのことばは一般には同義語として用いられている場合が多く,はっきりと区別することは困難ではあるが,一応つぎのように解釈することが出来ると思う。
受精卵が細胞分裂をして個体としての形態が大きくなり,各器管が分化,複雑化して胎児となり,母体を離れて新生児として,さらに乳児,幼児,学童および青年を経て成人となって発育を完成する。この過程で発達ということばは主として機能の変化を意味し,成長ということばは生体の形態の増大を,発育ということばは精神および身体機能とともに形態の変化をも意味している。従って,発育ということばの意味は広く,成長あるいは発達ということばの意味を含んでいる。
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