特集 母子衛生
母子衛生研究の動向—乳幼児の不慮の事故を中心に
館 正知
1
1岐阜医科大学公衆衛生学教室
pp.510-511
発行日 1962年9月15日
Published Date 1962/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202563
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不慮の事故の研究のなかで,乳幼児期のそれが一番おくれている。
乳児死亡中で約3%が不慮の事故死であるが,幼児期になると30%以上になり,どの年齢をとつても死因の首位を占めている。死亡には至らないが,重大な機能障害を残す不慮の事故が,死亡事故の100〜150倍あるといわれている1)。乳幼児保護の諸問題の中で,数の点からいって最も上重視されなければならぬ問題であるにもかかわらず,わが国では最近までほとんど手がつけられていなかった。
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