文献
医療関係者の職業病,他
小泉
pp.358,371
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202288
- 有料閲覧
- 文献概要
チェコスロバキアにおいて医療間係者にみられる職業病としてもつとも重要なのは結核であり,これに対して年齢,勤続年数,結核症に対する施設の型による解析がおこなわれている。とくに,病理解剖のしごとに高率にみられ,そのばあいの感染の機会について論じられている。伝染性ないし血清肝炎は,医師あるいは看護婦にみられる患者からの感染,また感染している組織や汚れた器具との接触による研究室勤務者にみられる感染として指摘されている。こういう感染症に対しては,諸技術の向上と個人に対する注意が重要であると強調されている。X線に対する曝露は,皮膚障害としても血液の変化としても,決して少ないものではなく,不注意とか無知が原因と考えられている。最近では皮膚疾患とくに湿疹とかアレルギー性の変化が,たとえば抗生物質に対する感受性として目立つている。諸技術の向上と関係者の訓練によつて,医療職業病の予防がおこなわれることの重要性が強調されている。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.