特集 事業所保健婦のすべて
口絵
職業病
久保田 重孝
1
1労働科学研究所
pp.5-8
発行日 1959年12月10日
Published Date 1959/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201979
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最近,東京地方に多発した,サンダル製造内職者のベンゾール中毒によつて,職業病はにわかに社会的関心の中心となつて来たが,遅すぎた感がある.職業病は古くから続いていて,まだ消滅しないものの上に,新しい産業に伴う職業病が加わつて行くので,年々増加している傾向にある.職業病の種類は200種以上に及んでおり,作業場の環境,作業の方法が原因となつているもの,作業時間が原因となつているものがある.事業場の衛生管理者は,この職業病を未然に防ぐ必要があろう.環境に対する緻密な配慮によつて,従業員に対する愛情ある観察によつて,これを防ぐことや,早期に発見することが出来るものであろう.現在産業保健婦に期待するところは大きいわけである.労研の久保田先生に職業病のいくつかを写真で集録していただいた.
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