日本列島
北海道労働災害職業病研究対策センター—北海道,他
加須屋 実
pp.440
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204689
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この長い名前のセンターは「労災職研センター」と略称されているが,昭和44年4月に労働者団体,使用者団体,学識者,その他関係官庁を含む替同者による構成で設立されたものである.北海道における業務上の災害による休業日数は全国の中でも上位を占め,特に死亡災害については全国第1位であることから,北海道の労働災害,職業病対策を統一的,かつ系統的に進めようとの意図から設立された.
昭和47年7月に第4回定期総会が開催されたが,このときの昭和46年度の一般経過報告によるとかなり多彩な活動を行なっている.まず調査研究活動として,地下産業における削岩夫を主体とする振動障害について,港湾荷役フォークリフト連転手の腰痛症について,鉛中毒について,有機溶剤中毒について等,道内でみられる主要な職業病を対象としている.また教育,研究関係として.帯広地区,室蘭地区等における労働衛生をめぐる諸問題についての地域ゼミナールがもたれている.その他,道内各方面からセンターに対してなされた講師派遣の要請にこたえている.しかしこのセンターの特徴の一つは,労働災害,職業病に被災した人達の援獲,救済対策をも行なっていることにあるといえそうである.
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