ナースの作文
看護の職業化,他
清水 琴子
pp.72-75
発行日 1959年1月15日
Published Date 1959/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910782
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看護婦は職業の一種であつても,看護婦が職業化してしまつては!!とはつとする。学生時代,実習に出て何だか,看護婦気質?とでもいいたいような,何か,いいようのない,“くさみ”を感じた。そういう時,看護婦気質という匂いを持ちたい—と思つていたのに,近ごろは何だか,その看護婦気質のくさみが,私の白衣に,キヤツプについてしまつたみたいで,とてもたまらない気持になる。
勤務している時,勤務し終つた時,今したことが,今日したことが,外からみれば,普通であり,また見方によつては親切だとみるかも知れない。しかし,その底は逃げ道の1つでしかなかつたり,実際にはこうしなければいけないが,現状として,何々だから仕方がない。——なんて努力もしないで自己弁解したりする。ズルさも1年数カ月で身についてしまつた。
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