原著
都市型保健所における乳児指導についての検討
仲村 英一
1,3
,
田所 助三
2,3
1茨城県衛生部保健予防課
2大阪大学公衆衛生学教室
3第10回公衆衛生院正規医学科
pp.281-283
発行日 1960年5月15日
Published Date 1960/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202277
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I.緒言
保健所における母子衛生活動は近年とみに活溌となり同時に種々の問題を提供しているが,都会においては人口の転出入のはげしさに伴う対象把握の困難性,地区住民の高度の異質性,社会階層の複雑性等女々会特有の問題をかかえ他の業務同様いわゆる限られた予算と人員をもつて母子衛生活動を行う場合も重点的かつ効果的にしなければ,到底所期の目的を達し得ないこと自明である。
筆者らは国立公衆衛生院第10回正規医学科の夏期保健所臨地訓練の際,東京都渋谷保健所において乳児指導の実態を調査し,保健所自体はフルに活動していても,受ける側として地区の乳児が量的,質的にどの位カバーされているか,またどんな点を重点的に行つて保健所独自の分野とすべきかについて若干の検討を行つたのでここに報告する。
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