原著
食中毒集団発生時における情緒的問題
近喰 秀大
1
,
大村 政男
2
1防衛大学校衛生課
2日本大学文理学部
pp.178-179
発行日 1960年3月15日
Published Date 1960/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202260
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われわれは昭和31年以来,なん回かにわたつて疾病の発生時における情緒的問題をとりあげてきた1)。これらの研究は単に異常な環境下における人間像の探究だけにとどまらないで,疫学と心理学という2つのあい異なつた領域を結びつけようとする試みをも含んでいるのである。この小論稿もその研究の一環をなすものであつて,昭和33年の5月より6月にわたつて,防衛大学校(横須賀市小原台)に集団発生した食中毒事件を取り扱つたものである。
近喰2)は第4回保安衛生学会大会のシンポジウムにおいて,この食中毒事件の様相について次のようなことを述べた。
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