特集 ジフテリア予防接種
予防接種の時期と接種方法の諸問題
金子 義徳
1
1国立公衆衛生院
pp.307-313
発行日 1958年6月15日
Published Date 1958/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201971
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昭和30年10月に行われたジフテリア実態調査1)の結果並びに防疫調査会の答申にもとづいて今期国会に提出されていた予防接種法の一部改正案は2月18日衆議院本会議において可決され参議院に送付されたことはすでに報告2)されている所である。
その主な内容は定期予防接種の第1期の時期を繰上げて生後3カ月から6カ月に至る期間に行うことにするとともに新らたに第2期接種を設けこれを第1期接種後12カ月から18カ月の間に行うことにするものであつてその後の追加接種は従前通りである。この接種時期の改正によつてジフテリアの接種時期は従来の百日咳第1,2期と同時期に行われることになるので両者の混合ワクチンの使用も技術的に可能となり且又混合ワクチンの免疫学的研究の結果からジフテリア百日咳混合ワクチンの問題は漸く具体化する機運になつた。厚生省では目下上記法案の施行に備えて施行心得を準備中であるとのことであるから近く実際に行われるものと考えられる。
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