特集 明日の公衆衛生
今後に期待するもの
母子衛生
林 路彰
1
1国立公衆衛生院 母性小児衛生学部
pp.6-9
発行日 1957年7月15日
Published Date 1957/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201841
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近年公衆衛生の進展につれて,わが国の平均寿命は著しくのびた。この寿命延長に,大きな役割を果たしているのは,言うまでもなく,戦後に於ける乳幼児死亡の著しい改善である。
しかしこの乳幼児死亡の減少傾向の中につて,依然として改善を見ないのは,新生児の死亡である。即ち乳児死亡率が,既に40(出生1,000対)を割つたにも拘らず,新生児の死亡率は,現在なお20以上にとどまり,オランダ,スエーデン,ニユージーランド等の乳児死亡率にも及ばない現状である。
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