特集 精神衛生(Ⅱ)
母子衛生領域における精神衛生
宗像 文彦
1
1厚生省児童局母子衛生課
pp.671-674
発行日 1959年11月15日
Published Date 1959/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202205
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精神衛生はすべての衛生問題の分野に存在していることは今更Lemkauの言を引用するまでもなく,多くの専門家および衛生関係者によつて知られており,注意が喚起されていることである。精神衛生学を定義して,「人間を,人間全体として理解しようとする学問である」とするものもあり,身体的健康の問題であれ精神的健康の問題であれ,われわれが「患者」乃至は「人間」について,相談を受け,指導・治療を行う際には,その人間の精神衛生を常に忘れてはならないであろう。特に,最近においては,母子衛生領域における精神衛生の重要性が強調されつつあり,日常母子衛生事業に従事している医師・保健婦・助産婦等は,妊産婦乳幼児の身体的健康についての指導を行うのみでなく,その精神衛生についての指導を行う必要に迫られることが多くなつた。
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