特集 人口問題の焦点
受胎調節と人工妊娠中絶の出生に及ぼす影響
久保 秀史
1
1公衆衛生院疫学部
pp.10-14
発行日 1956年1月15日
Published Date 1956/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201633
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わが国の出生率が,近年急激に低下しつつあることは,なんといつても事実である。この出生率の甚しい低下は,生理的な,自然な現象とみることは出来ない。とすれば,その原因は,不自然な,人工的な原因と考えなくてはならない。
出生率の下つたこと,即ち子供を産まなくなつたことは,国民がそれだけ出生を望まなくなつた結果である。なぜ,このような出生抑制の意慾が盛んになつてきたかというに,それには,社会的,経済的,,心理的など,いろいろな要因が関与していることと思われる。
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