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人口問題と受胎調節(1)
久保 秀史
1
1公衆衞生院疫學部
pp.43-49
発行日 1952年5月1日
Published Date 1952/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200107
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「産めよ殖せよ」といつた口のまだ充分にかわかないうちに,なぜ,こんなに産兒制限が強く叫ばれるようになつたのだろうか。
人口問題は,現在の日本にとつて最も困難な問題だといわれている。たしかに8.000萬の人口は,決して少ない數ではない。しかし,今の日本は滿員電車のように,人で見動きが出來ないほどでもない。また失業者が街にあふれて,餓死者が續出しているわけでもない。それなのに,なぜ人口問題は,そんなにも重大なのであろうか。
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