研究報告
大阪市内某下水抽水所より発散する惡臭瓦斯の被害調査
相澤 龍
1
,
鈴木 歌
2
,
杉平 公代
2
,
中元寺 典子
2
,
田中 美知子
2
,
寺西 敦子
2
,
村上 恭子
2
,
平尾 惠美子
2
,
藤井 佳子
2
1大阪女子医科大学衞生学公衆衞生学教室
2大阪女子医科大学
pp.38-41
発行日 1953年4月15日
Published Date 1953/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201196
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我国の都市下水道の不完全なことは周知の所で,之が解決は都市に於ける公衆衛生活動の重要課題である。大阪市の下水改良工事は明治27年着工以来今日まで約50年を経過して居り,下水処理場は津守と海老江の二箇所にあるが,此処に流入する下水は市中央部のもので,それは全市域の極小部分に過ぎない。市周囲部に向つて昭和12年以来第5期工事の一部を行つたが,之は戦争の為に打切られ,現在多数の人口を收容して居る市周囲部には排水施設が極めて貧弱な地域が非常に多い(1)。殊に淀川西岸の西大阪方面の如き低地帯は毎年浸水に悩まされるので,市は数年来応急措置として各所に抽水所を設け局所的にポンプによる下水排除に努めて来たのであるが,本調査の対象となつた地域は之に該当する抽水所である。
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