症例
瓦斯壊疽の1治驗例に就て
鈴木 武松
,
山口 滋嗣
pp.763-766
発行日 1954年10月20日
Published Date 1954/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201534
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
瓦斯壊疽は主として戦傷に細発する創傷感染症で平時の外科に於ては比較的稀な疾患とされている.本邦に於ても平時発生例の報告は極めて乏しく,山口氏1)の自験例2例と其の蒐集した20例,藤河氏2)の5例,長生氏3),立花氏4),藤野氏5),小西氏6),杉山氏7)等の報告例を数えるに過ぎない.偶々私共は最返本症の平時発生例を経験し,臨床的観察を加えると共に病理組織学的及び細菌学的検索を施し得た.旦幸いにも主としてペニシリンの投与に依り患肢の切断をしないで治癒せしめる事が出来たので以下に症例を報告したいと思う.
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.