研究報告
労働時の温熱環境と皮膚温
倉田 正一
1
,
星 幸男
1
,
和久井 健三
1
,
船津 雄三
1
1慶応義塾大学医学部衞生学公衆衞生学教室
pp.46-49
発行日 1953年1月15日
Published Date 1953/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201160
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労働のための至適温度を求める生物学的な示標としては,従来,カタ冷却力,感覚温度,Eguivalent warmth等が用いられており,一方,身体の側から,体温,心臓機能,呼吸機能,エネルギー代謝率などをとりあげて,測定値個々の,或はこれらの機能の相互の関連を求めているのである。又近年は,Winslow等の熱平衡の理論的研究の結果を労働環境にとりいれて,標尺にしてゆこうとする試みがなされている(1)。
さて,皮膚温は内部環境温度と外部環境温度を区切るものであり,両者間に介在するものであつて,その変動は両環境からの影響を反映しているものにほかならない。
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