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和温療法:温熱の多面的効果
宮田 昌明
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1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 循環器・呼吸器・代謝内科学
pp.75-76
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103825
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はじめに
温泉・入浴・サウナ浴は,心身をリフレッシュし,疲労回復にも有用であり,古くから「癒し」や「湯治」としていろいろな疾患の回復に有用とされてきた.一方,入浴は静水圧の影響を受け,心臓に対する負荷を生じるため,重症心不全患者では入浴は禁忌とされている.しかし,温熱による血管拡張は心臓に対する前・後負荷を軽減する.そこで,温熱による血管拡張作用に注目し,静水圧の影響を排除した遠赤外線サウナ装置を用いた温熱療法が,心不全に対する新しい治療法として開発された.なお,温熱療法には,癌に対する高温での局所療法も含まれ混同されるため,和温療法と命名された.
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