特集 第2囘日本公衆衞生學會演題
午後の部
(35)繁用醫藥品の細菌汚染度及び有害物質に關する研究 第2報 發熱物質について
八田 貞義
1
,
靑山 好作
1
,
丹治 園枝
1
,
田中 萬千子
1
1厚生省東京衞生試驗所細菌部
pp.167-168
発行日 1949年1月25日
Published Date 1949/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200417
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注射藥を靜脈内に注射した際惡感,戰慄,發熱等の副作用の見られることは屡々經驗するところで,その原因として,主に使用藥品の不純,雜菌混入,アンプレの品質不良,アンプレの洗滌不充分等が擧げられて來たが,Billuroth,Bergmann,Seibert,Co tui小林及び浦口氏等はいづれもその原因の一つに微生物が大きく關係していることを指摘している。
吾々は先づ葡萄糖よりの分離菌について,家兎に對する發熱試驗を行つてみた。好氣性,放線状及び絲状菌は20%葡萄糖液に7日間,嫌氣性菌は肝肝ブイヨンに10日間培養後,細菌の場合はChamberland濾過液で,絲状菌の場合は濾紙で濾過後體重約1.5kgの家兎に體重1kgに對して5cc(嫌氣性菌は3cc)の割合に耳翼靜脈より注射した。體温は注射直前及び注射後1時間おきに4囘測定した。發熱性の判定は體温上昇,降下共に0.5℃迄は發熱陰性,0.6℃-0.9℃迄は發熱疑陽性,1℃以上は發熱陽性とした。
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