特集 第2囘日本公衆衞生學會研究發表抄録
〔第2日〕11月13日(土)午前の部(9-12時)
(22)ヂフテリア豫防接種に因するアレルギー性疾患の集團的發生に就て
加藤 光德
1
,
富永 慶順
1
1栃木縣衞生部
pp.151-152
発行日 1949年1月25日
Published Date 1949/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200406
- 有料閲覧
- 文献概要
余等は衞生技術官としての任務に於て,昭和18年1月栃木縣那須郡那須村の池田小學校學童に對しジフテリア豫防接種を施行した際,總數195名中40名にアレルギー性疾患として,蕁麻疹の集團發生を認めた。患兒は一般に貧血に傾き,活動に乏しい貧しい學童で,年齡は,9歳から12歳,男子23名,女子17名で,蕁麻疹は接種後約1時間で發現,40分乃至60分持績,胸内苦悶,顔面浮腫,呼吸逼迫等を呈した。發熱は全く認められない。之を考按するに,地理的に該地は海抜400から600米の山間であること,季節的關係は冬季でああること,しかも氣象關係は吹雪の中を3粁から4粁のところを徒歩登校して後,直ちに接種を受けたこと等即ち本症例は注射直前の歩行距離寒冷竝びに疲勞等との關係あるものと認めるものである。
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.