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乳小兒結核豫防に對するB. C. G. 接種の價値判定に就て,他
早川
pp.207-315
発行日 1948年2月25日
Published Date 1948/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200260
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Americen Journal of Public Health, September 1947, Vol 37にニユーヨーク市衞生局小兒衞生課,小兒科顧問醫のMilton J. Levine,M. D,F. A. P. H. A氏が"An Evaluation of the Use of BCG in the Prevention of Tuberculosis in Infants and Children"という題でBCGの効果を記述しているが,その要旨を紹介したいと思う。
從來結核豫防に使用せられたワクチンの種類は枚擧に遑ない程であるが,BCGがその最たるものであることは疑ふ餘地がない。元來本ワクチンは牛結核の弱毒生菌であり,グリセリン加馬鈴薯培地上の累代培養によつて減毒せられ海猽,家兎,牛等に進行性の結核を惹起しない程度となつたものである。1922年以來既に,5,000,000以上の小兒に接種を試み何等認むべき症状もなく,又た強毒性結核菌に還元したと言ふ確たる事實もない。又實驗的にも動物に使用して,結核豫防上効果があることが證明せられてゐる。然しながら,實驗動物で得た結果がよいからと言つて,直ちに人間にもよいとは限らない。公衆衞生學的立場からBCGワクチンの眞價を決定するには,是非共人體實驗が必要である。
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