特集 性病
性病豫防對策序説
小原 菊夫
1
1東京都衞生局豫防課性病係
pp.579-584
発行日 1952年11月10日
Published Date 1952/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200843
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性病は傳染病である。したがつて,性病豫防對策は,まず性病を傳染病として對策を立てることから出發すべきである。しかし,性病豫防對策には急性傳染病豫防の公式をそのままあてはめることは出來ない。少くとも現在の社會状態と醫學發展の段階では。傳染病豫防の原則は(1)傳染源の除去。(2)傳染經路の遮斷。(3)冤疫による個體の抵抗力の増強である。けれども,性病には,痘瘡や腸チフスの場合のように,種痘や豫防接種のような效果的冤疫方法もなければ,腸チフスや赤痢の場合のように,飲食物や水の管理というような特別な衛生的處置もないのである。したがつて,性病豫防對策として,さしあたり取り得る方策としては,
(1)傳染の危瞼性ある患者の隔離と
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