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あとがき
成田 友代
pp.140
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102959
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今回の予防接種法の改正では,新たに3つのワクチンが定期接種に追加されたことに加え,国による「予防接種基本計画」の策定が規定されるなど,近年にない大改正となりました.改正法成立から施行まで数日であり,法定接種の実施主体である区市町村では,住民への周知や実施体制の整備など施行に向けた準備に追われ,ようやくスタートした新制度でした.
しかしながら,子宮頸がん予防ワクチン接種後に,ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛がみられたことから,新制度開始から2か月半で,国からの勧告があり,子宮頸がん予防ワクチンの接種勧奨を控える事態となりました.皆様ご存知のとおり,現在,厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会において,その安全性について検討中であり,現時点では結論には至っていません.当該ワクチンを推奨する・しない,それぞれの立場から行政にも多くのご意見が寄せられ,改めて予防接種の効果と副反応について考えさせられました.
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