特集 がん対策の強化
「がん対策推進基本計画」の重点課題への対応
小児がん対策の新たな展開
藤本 純一郎
1
1国立成育医療研究センター・小児がん疫学臨床研究センター
pp.992-1000
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102907
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はじめに
平成24(2012)年6月に策定されたがん対策推進計画では,小児がん対策が明記された.その中で,個別目標として「小児がん患者とその家族が安心して適切な医療や支援を受けられるような環境の整備を目指し,5年以内に,小児がん拠点病院を整備し,小児がんの中核的な機関の整備を開始することを目標とする」ことが記載されている.現在,この目標を達成すべく,体制整備が進んでいる.すなわち,平成25(2013)年2月には,地方厚生局の地域ブロックを単位として全国で15施設が小児がん拠点病院として指定され,おのおのの病院の個別計画のみならず,地域ブロックにおける診療や患者・家族支援に係る計画が策定されようとしている.また,小児がんの中核的な機関については,おそらく平成25年度中に指定されるものと考えられるが,課題も多く,積極的な取り組みが必要である.
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