特集 血液事業のトピックス―身近な献血からiPS細胞の活用まで
血液製剤の適正使用と安全確保
冨山 佳昭
1
1大阪大学医学部附属病院輸血部
pp.630-634
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102807
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はじめに
血液製剤の使用に関しては2003(平成15)年7月30日に制定された「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(新血液法)」において,国,地方公共団体,採血事業者など血液事業に携わる関係者の責務が明確化されるとともに,その中で直接患者とかかわる医療関係者に関して,「適正な使用,安全性に関する情報収集・提供」が義務付けられた.この新血液法の制定を受けて,厚生労働省は2005(平成17)年9月に「輸血療法の実施に関する指針」および「血液製剤の使用指針」の改定を行い,その後も必要に応じて一部改定を行っている1,2).本稿では,厚生労働省の指針を中心に臨床現場における血液製剤の使用に関しての取り組みを紹介する.
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