Japanese
English
特集 癌検診のメリット・デメリット
癌検診のトピックス
肝癌早期発見のための定期検診
Periodic Check-up for Early Detection of Liver Cancer
津熊 秀明
1
1大阪府立成人病センター・調査部疫学課
pp.426-427
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901505
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
■肝癌検診は第一線診療医の責務
わが国の肝癌の90%以上は,病理組織学的に肝細胞癌であり,慢性肝炎・肝硬変を発生母地としている.慢性肝炎・肝硬変患者における肝癌の5年累積罹患率は,われわれの研究では,追跡開始時慢性肝炎であった者7.9% (95%信頼区間:5.4~10%),肝硬変であった者27% (20~34%)であった1).したがって,慢性肝疾患患者の適切なフォローアップが,肝癌の早期発見,早期治療につながる.その意味で肝癌早期発見における第一線診療医の役割は極めて大きい.
本稿では,慢性肝疾患患者における肝癌罹患の危険因子について概説するとともに,現在筆者らが実施している肝癌検診(評価研究)の概要を述べる.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.