特集 慢性腎臓病~CKD
患者会の立場から見たCKD対策の現状と課題
宮本 髙宏
1
1社団法人全国腎臓病協議会
pp.218-222
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102685
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
日本国内で末期腎不全により人工透析治療を受けている患者は,2011年末で304,592人になる(図1).
筆者も,その30万人のうちの1人である.糸球体腎炎を原疾患として末期腎不全に至り,1982年9月から透析療法1)の1つである血液透析を続けている.筆者自身にとって,2012年9月に透析歴満30年を迎えられたことは感慨深く,この治療法が開発・臨床化されたこと,日々治療に携わっておられる医師をはじめとする医療関係者,より良い医療・医療技術の向上に努めておられる関係企業,関係機関・団体等々,多くの方々に感謝し,30万人を超える患者の治療と生活を支えていただいていることに,この誌面を借りて御礼申し上げます.
本稿では表題に示す通り,腎臓病患者=当事者および当事者団体として,末期腎不全医療の現状と,現在国内で推進されている慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:以下,CKD)対策の現状と対策について考察する.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.