透析患者の悪性腫瘍の早期発見と予防
腎移植患者のがん検診と早期発見
加藤 大悟
1
,
角田 洋一
,
阿部 豊文
,
今村 亮一
,
野々村 祝夫
,
市丸 直嗣
,
高原 史郎
1大阪大学 大学院医学系研究科器官制御外科学泌尿器科
キーワード:
Ciclosporin
,
易感染性宿主
,
集団検診
,
術後合併症
,
腫瘍
,
腎臓移植
,
発生率
,
免疫抑制剤
,
Tacrolimus
,
腫瘍の早期診断
Keyword:
Immunosuppressive Agents
,
Neoplasms
,
Mass Screening
,
Postoperative Complications
,
Kidney Transplantation
,
Cyclosporine
,
Tacrolimus
,
Incidence
,
Immunocompromised Host
,
Early Detection of Cancer
pp.21-28
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015138775
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近年の免疫抑制薬の進歩により腎移植の成績は大幅に向上した.しかし移植生着率の向上や腎移植患者の高齢化に伴い,腎移植後悪性腫瘍の発生率は上昇傾向にある.また2001年以降の統計では腎移植患者の死亡原因としては感染症に次いで第2位を占めている.腎移植後悪性腫瘍の特徴としては免疫抑制状態による免疫監視能の低下,発がん性ウイルスの活性化,また免疫抑制薬自体による直接的な発がん作用などがあり,一般集団と比較して発がん頻度は高率である.長期成績のさらなる向上を目指すためには,腎移植後悪性腫瘍の特徴を理解しつつ,腎移植後のスクリーニングを徹底し,早期発見・早期治療を行うことが肝要である.
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