特集 独居高齢者と健康
扉
pp.675
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102517
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
寿命の延び,核家族化の進行,生涯未婚率の上昇などが要因となって,独居(一人暮らし)高齢者が増えており,今後も急増すると予測されています.独居高齢者には,当然,加齢に伴う健康問題がありますが,さらに独居であることによって,様々な課題が生じていると考えられます.それらは,孤食や閉じこもり,孤立化や男性の独居高齢者の生活力の低下などであり,低栄養や精神状態の悪化,運動能力の低下など,健康面に種々の影響を与えていると推測されます.加えて孤立死(孤独死)対策は,大きな公衆衛生的課題だと思われます.
介護,経済,不安,社会参加,認知症など,独居高齢者の様々な問題については,政府やマスコミをはじめとして,社会の多くの場面で取り上げられています.しかし,公衆衛生分野の中では,高齢者対策の一部として扱われるのに止まっており,まとまって取り上げられることは少なかったと思われます.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.